海外EC(オンラインショップ)で海外ビジネスに取り組んでみませんか?

出品からPRまで一貫サポートする『埼玉県特設ショップ事業』と『海外EC出店支援補助金』の2本立てで、県内中小企業の海外EC出店支援を行っています。

令和3年度海外EC出店支援事業をご利用いただいた企業にインタビューしました。

中島プレス工業有限会社は、柔らかい素材、フィルム、両面テープ、フェルト、断熱材、不織布の型抜きなど各種プレス加工を請け負う企業です。加工請負だけでなく、加工技術を応用した自社製品の開発に積極的に取り組んでいます。

海外ECでの販売にチャレンジし、『埼玉県特設ショップ』に自社製品の「K‘clock」や「ORU-KOTO®」、「yoridokoro –添-」を出品。

柔らかい素材の各種プレス加工
K‘clock®  布にプレス加工を施し形作った置き時計
K‘clock 布にプレス加工を施し形作った置き時計


小松崎社長に『埼玉県特設ショップ事業』の感想や今後のビジョンをお聞きしました。


-外部のデザイナーとコラボした商品を出品されています。どのように開発したのですか?

「ものづくり企業は、技術はあるけれどクリエイティブな力が足りない。デザイナーと一緒に自社商品を作りたいと考えていました。」

自社製品のK‘clockやORU-KOTO®は中島プレス工業のプレス加工技術で作られている。
それぞれ、デザイナーと長い時間をかけ、開発した商品だ。

ORU-KOTO® 不織布を使った立体折形教本
ORU-KOTO® 不織布を使った立体折形教本

「商品には私が作りたいコンセプトを盛り込んでもらっています。ものづくりとは違う視点を、デザイナーから学びました。」

ORU-KOTO®は、「日本の和紙を世界に広める」をコンセプトに、教本と和紙をセットにした「折形」作成キット。海外の人向けに、不織布に折り方を形状記憶させた立体型の教本を開発した。
贈り物を包む日本の伝統文化「折形」が作れるようになっていて、和紙の感触から日本の伝統工芸のあたたかみを知ってほしい思いを込めた。

自社技術がデザイナーとの出会いを通じて、新たな価値を生み出した。


-海外ECにチャレンジした理由を教えてください。

「商品を通して中島プレス工業が何ができるかを海外にも知ってもらいたいと思い、海外ECで商品を販売することにしました。」
小松崎社長 
 (独)中小企業基盤整備機構の中小企業応援士も務める

公社海外アドバイザーから『埼玉県特設ショップ事業』を提案されたのをきっかけに、海外ECに挑戦した。

「何もしないと始まらない。広告宣伝も兼ねて参加しました。ECやSNSには思いもしない出会いの可能性がある、そんな時代だと思っています。」

コロナ禍で増したECの重要性が継続することを感じ、新しい販売チャネルを獲得するため、そして商品を通して技術を世界に知ってもらうために事業への参加を決めた。


- ECへの出品や海外販売は今回が初めてとのこと。
『埼玉県特設ショップ』事業のご感想や苦労した点を教えてください。

「中小企業が一から全て取り組むのは難しいので、特設ショップ事業はありがたいと思っています。一方で、ものづくり企業では、商品アピールのスキルが足りないことを感じました。」

『埼玉県特設ショップ事業』は、公社が海外のECモールに設けた特設ショップに約5か月間無料で出品できる事業だ。
初めて海外ECに取り組む中小企業でも取り組めるよう、参加企業が行うのは、日本語の商品説明や画像等の提出、国内倉庫への在庫納入のみ。それ以降のEC出品からPRは公社が対応する。

ORU-KOTO®
ORU-KOTO®  動画で形状記憶の特徴を伝える

小松崎社長が苦労したのは、商品の見せ方。商品説明や画像で、商品の特徴や開発ストーリーを伝えるため試行錯誤した。
ORU-KOTO®では、形状記憶の特徴が伝わるよう、改めて動画を作った。

「ものづくりの想いを伝えるために、商品説明や画像、動画にもこだわりたい。消費者への効果的な伝え方がものづくり企業には分からないので、その部分も支援していただけたらと思います。」

今後、外部のアドバイスも活用し、ECで商品の魅力を伝える力をさらに高めていく。


-今後の海外ビジネスの展望を教えてください。

「商品が海外に出ることで中島プレスを知ってもらい、国内外問わず一緒に仕事をしたいと考えてくれる会社が現れるといいと思っています。」
中島プレス工業の皆さん

創業から約50年間、越谷で事業を行ってきた。地元密着で雇用を第一に考えている。越谷にいながら企業の活動を世界に広げることが目標だ。

「いずれ体制が出来たら、BtoBでのコラボレーションにも取り組みたい。

 ORU-KOTO®で和紙製造元とタッグを組んで世界に和紙を広めること、シンガポールなど現地の生地でK‘clockをつくるのが今の私の夢です。

商品を通じて自社の技術を世界に知ってもらい、一緒に仕事ができたらと思っています。」


会社概要

本社工場外観
中島プレス工業有限会社

本社所在地埼玉県越谷市増森2544
代表者:代表取締役 小松崎いずみ
創業1971年4月
資本金300万円
従業者数20名(パート・アルバイト含む)
事業内容フィルム・ウレタン・シール・フェルト・ゴム・各種プレス加工・インクジェット出力(溶剤・UVインク)・看板・切り文字・各種イベントPOP製作・ノベルティ印刷

TEL048-964-9924 FAX048-965-5523
URLhttps://www.nakajimapress.jp/