次世代自動車支援センター埼玉が主催する「軽量化研究会」では、次世代自動車の重要課題である車両の軽量化をテーマとして、最新の技術情報や先進企業の取組みなどを紹介しています。
本年度3回目の研究会では、プラスチックに混合・分散させることで剛性や強度、耐熱性、各種耐性などを高めることができるフィラー(充填材)を取り上げました。
当日はフィラー技術の最新動向に加え、「ガラス繊維」と「モスハイジ(塩基性硫酸マグネシウム無機繊維)」に焦点を当てて各フィラーの特性や添加効果などを紹介していただきました。
日本大学生産工学部機械工学科の平山紀夫教授は、ガラス繊維の材料組成の多様性、繊維断面形状の加工性、高速衝撃吸収特性などの特長を解説。宇部マテリアルズ株式会社ファインマテリアル事業部の渡辺高行フィラー販売部長には、安全性が高いウィスカとして注目されているモスハイジのPP樹脂への添加効果として軽量化、高剛性化、高流動性化を挙げていただきました。
アンケートでは「ガラス繊維の衝撃特性が大きいことに驚いた」「モスハイジがPPの剛性アップに役立つことがわかった」等の声が寄せられました。
<パンフレットはこちら>
<テーマ>「進化を続けるプラスチックフィラー」
開催日時:平成30年12月4日(火)14:00-17:00
場 所:新都心ビジネス交流プラザ4階 会議室C
参加者 :16社19名
研究会 次第
1 軽量化研究会の紹介 および 参加企業紹介
次世代自動車支援センター埼玉 技術開発コーディネーター 乙部 豊
2 「補強材としてのガラス繊維の未知なる魅力」
<講師>日本大学 生産工学部 機械工学科 教授 平山 紀夫 氏
3 「熱可塑性樹脂添加剤モスハイジについて」
<講師>宇部マテリアルズ株式会社 ファインマテリアル事業部 フィラー販売部長 渡辺 高行 氏
講演者プロフィール
【 平山 紀夫 氏 】
1986年明治大学理工学部機械工学科を卒業。同年、日東紡績株式会社に入社後、FRP研究所にて十年以上にわたりFRP成形品の開発業務に従事。その後、グラスファイバー研究所の所長として、ガラス繊維の研究・開発部門の責任者として研究を進める。2015年に日本大学生産工学部機械工学科教授に就任。
【 渡辺 高行 氏 】
1991年に山口大学大学院資源工学専攻を修了。現宇部マテリアルズ株式会社に入社後はマグネシウム系及びカルシウム系製品の開発及び生産技術に携わり、マーケティング関連部署を経て、現在は同社ファインマテリアル事業部フィラー販売部に所属。今回紹介するモスハイジの販売を担当。
当日の様子
次世代自動車支援センター埼玉 技術開発コーディネータ 乙部 豊 |
日本大学 生産工学部 機械工学科 教授 平山 紀夫 氏 |
宇部マテリアルズ株式会社 ファインマテリアル事業部 フィラー販売部長 渡辺 高行 氏 |
熱心に耳を傾ける参加者 |
講師と名刺交換する参加者 |