公益財団法人埼玉県産業振興公社では、主に埼玉県内の中小製造業がAI・IoTを活用する際に参考となる情報を提供するため、AI・IoT普及セミナーを開催しました。
本セミナーでは、AI・IoTの分野で活躍されている2社から講師を招き、ご講演頂きました。第1部をご担当された本田技研工業株式会社の船戸様からは、近年注目されているアジャイル開発によるシステム開発についてお話を頂くことができました。最初、1人でスタートされた取組みでしたが周囲を説得し、最終的には16人の開発チームにまで成長させた現場でのご苦労など、中小製造業でも有益な事例をご紹介いただきました。
第2部をご担当された株式会社ビコーの瀧澤様からは、AIを搭載した遠隔自動制御ロボットシステムについて、開発段階から事業化段階まで事例をまじえてご紹介いただきました。また、AI搭載の遠隔自動制御システムの応用性や他業態への導入の可能性などについても構想をご披露頂きました。
参加企業からは、「今後のIoT事業の開発に向けて参考になる有益な情報を得られた」「講演から、自社の強みやノウハウとAI・IoTなどのDX技術と結びつけることの重要性を学びました。」「ホンダさんの改善活動の挑戦に刺激を受け、ビコーさんの清掃ロボットの活発な活動に心を打たれた。」「大企業のAI・IoT活用事例・成功事例だけでなく、実際に開発を進めていった中での失敗談なども聞くことができ、大変参考になりました。」「清掃ロボットについての講演は勉強になりました。特にロボットと人とのマッチングの考え方、遠隔操作によるロボットのAI学習法など関心しました。」「オンラインでセミナーを実施していたことで気軽に参加できた。」といったお声を多数いただき、大変好評のうちに終了しました。
開催概要
■テーマ : 「大企業や、異業種にもヒントが! AI・IoT活用手法や仕組みも様々」
■日 時 : 令和3年 3月5日(金) 14:00-16:00
■実施形式: Zoom社のウェビナーを使用したライブ配信
■対 象 : 埼玉県内の中小企業経営者・実務者等
■対象:埼玉県内の中小企業経営者・実務者等
内容
14:05~15:00
1.「製造現場でのAI・IoT活用
~ 内作アジャイル開発で変わる生産現場 ~」
<講演内容>
AI・IoTの活用が進んできた今だからこそ、大切なのは『何を作るか?』ではないでしょうか。
そのために、アジャイル開発によるITの内製化を始めて約2年。内作ならではの成果を実感できるようになってきました。大企業の従来型ルールの中で苦難困難を乗り越え、ユーザーを巻き込みながら、1人で始めた取組みを16人の開発チームにまで広げた実例とポイントを紹介させていただきます。
<講演者>
本田技研工業株式会社 完成車開発統括部 車両企画管理部
生産製造企画課 主任 船戸 康弘 氏
15:10~16:00
「令和元年度埼玉県地域経済牽引事業創出補助金採択企業」
2.「AIによる機器の遠隔自動制御の威力・製造業DX」
<講演内容>
ビルメンテナンス業の中でも特に清掃業務は、4K(危険、きつい、汚い、給与安い)で、不人気です。 採用活動が大変困難で、慢性的な人手不足が続いています。そこで、人手不足の解消に、AIを活用した遠隔自動制御のロボットシステムを開発いたしました。
本講演では、弊社における労働集約型(ブルーカラー)から知識集約型(ホワイトカラー)へ『ビジネスモデルチェンジ + DX』の成功事例と今後の更なる成長展望を語っていきます。 このノウハウは製造業でもお役に立てると思います。キーワードは、『 本業ノウハウ × 先端技術 』です。
<講演者>
株式会社ビコー 取締役社長 瀧澤 秀和 氏
(公財)埼玉県産業振興公社
新産業振興部 IoT・技術支援グループ
〒338-0001 埼玉県さいたま市 中央区上落合2-3-2 新都心ビジネス交流プラザ3階
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