令和5年度第1回大学シーズマッチング会in日本大学    【動画配信】

シーズマッチング会   YouTube限定公開による講演動画の配信です
配信期間        7月18日(火)~7月27日(木)まで視聴できます
第1回大学シーズマッチング会in日本大学を動画配信をいたします。
講演の技術シーズには、研究開発に関わる特許・実用新案等も含まれます。
視聴をされた方以外への配信は、研究者の知財保護からお控えくださるよう、お願いします。

第1回大学シーズマッチング会in日本大学

第1講演 研究概要 ロハス工学の取組について
日本大学 工学研究所長 教授 岩城 一郎 氏

ロハス工学とは日本大学工学部の教育・研究のスローガンで、健康で持続可能な社会の実現を
目指したものです。ここでは、ロハス工学の変遷、研究領域について解説するとともに、令和
元年東日本台風で被災したキャンパスの再生プロジェクトについて紹介します。
さらに、SDGsやカーボンニュートラルが提唱されている社会情勢に鑑み、工学のみならず医療
・農林業・福祉など他分野との融合を目指したロハス学への進化を提唱します。

 

第2講演 縦ログ・パネルログ構法
日本大学工学部建築学科 教 授 浦部 智義 氏
日本大学工学部機械工学科 専任講師 宮岡 大 氏

平積みが一般的なログ材の活用方法を斬新に変革し、無垢材を縦に合わせてパネル化を目指し
たもので、「構造材」・「外装材」・「内装材」・「断熱材」の役割を果たす木質パネルを基本と
とする、「縦ログ・パネルログ構法」を紹介します。
地場産木材利用、地元大工の参加など地域経済への波及も考えられます。
また、この構法を普及させる一策として、縦ログ・パネルログの蓄熱効果について、実測調査
とシミュレーション計算によって明らかにします。

 

第3講演 エネルギーに依存しない水浄化技術の開発と自立型トイレへの応用
日本大学工学部土木工学科 教授 中野 和典 氏

水を浄化する花壇(ロハスの花壇)の開発で培った技術をトイレ洗浄水を再生する装置(e6s)
に応用しました。水再生装置e6sは、汚物を固形分と水に分け、水は浄化再生します。
非生物学的な処理で水を再生するため、微生物を維持するための曝気が不要であり、水を循環
させる最小限の動力(再生可能動力)で稼働します。
水再生装置e6sと組み合わせることで、あらゆる水洗トイレが電気や上下水道に依存しない持続
可能な自立型トイレに生まれ変わります。

第4講演 地中熱・太陽熱を活用した水蓄熱空調システム
日本大学工学部機械工学科 教 授  伊藤 耕祐 氏
日本大学工学部機械工学科 専任講師 宮岡  大 氏

キャンパス内のロハスの家群跡地に建設中の施設には、地中熱・太陽熱を活用した水蓄熱空調
システムが導入されます。大気を熱源として熱交換する通常の空調システムでは、熱源温度が
冷房時は高く、暖房時は低くなり効率が低下しますが、このシステムでは蓄熱水を介して地中
熱(地下水)と太陽熱を利用することで、熱源温度が夏冬共に安定し、高い効率が期待できます。
また、この蓄熱水は、施設屋上に散水すれば植栽への水やりだけでなく気化熱による冷却効果
も期待され、災害時には中水としても活用できます。
今後は改良を進め、広く普及し得るシステムを提案します。

第5講演 疑似超解像度画像解析手法を用いた生細胞内細胞骨格の実時間観察

日本大学工学部機械工学科 教授 片岡 則之 氏

細胞内には太さ数〜10数nmの太さの繊維状タンパク質アクチンフィラメントが張り巡らされ、
それらが発生する張力、またネットワーク構造体で細胞の形状や機能が維持されています。
我々は、アクチンフィラメントが常に0.2から0.3μmの振幅、3Hz程度の周波数で揺らいでいる
ことを見出しました。しかしながらこの振幅は光の空間分解能と同程度です。
そこで、画像処理技術を活用した擬似的な超解像度画像解析システムを独自に構築し、空間
解像度を2.5倍ほど向上させることに成功しました。

第6講演 リモートセンシングを用いた地球環境と人との共生のためのモニタリング

日本大学工学部情報工学科 准教授 中村 和樹 氏

物体に触れずに計測する技術の総称はリモートセンシングと呼ばれ、人工衛星や無人航空機
(UAV)に搭載したセンサから得られるリモートセンシングデータを可視化して、地表で起
こる現象や動物の行動パターンのモニタリング研究に取り組んでいます。
このようなリモートセンシング技術は、地球の最果ての地である南極における氷の変化から
野生鳥獣の発見に至るまで、グローバルな変化からローカルの事象まで様々なものに応用で
きます。

 

産学連携支援センター埼玉では、産学連携に関する技術相談や共同研究を推進しています。
講演頂いた先生方は、産学連携の取り組みに積極的な研究者・技術者ですので、
製品技術や研究開発に関することなど相談されたい方は、当センターにご連絡ください。

 

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