募集中産学連携支援

第1回産学連携技術シーズ発表会
【材料・化学分野】   オンライン講演配信(受講者募集中)

産学・知財支援グループでは、大学・研究機関の研究・技術シーズと研究開発型企業が連携し、新たな製品・技術を開発する取り組みとして技術シーズマッチング会を開催します。第1回産学連携技術シーズ発表会は、材料・化学分野として産業の実用化が見込める技術シーズを講演します。貴社の製品・技術開発で大学・研究機関から技術指導・共同研究を受けたい企業は、ぜひ受講ください!

〇第1回産学連携技術シーズ発表会【材料・化学分野】

開催概要

■視聴できる期間

令和6年7月22日(月)~8月2日(金)12日間視聴できます

■視聴方法

講演の視聴を希望される方は、受講申込をお願いします。
受講申込をされた方へ、録画講演を視聴できるURLを限定で配信します
URLは、受講者のメールアドレスに開催前日までにメールでお知らせします。
配信期間中はいつでも聴講可能です。

■参加費  無 料

■定 員    60名

■概 要(講演時間は各20分程度です)

第1講演 アルコールを原料にした水素と付加価値物質の同時電解合成
埼玉大学工学部 教 授 荻原 仁志 氏

再生可能エネルギーの普及に伴い,クリーンな電力の供給が増えています。その中で,水
の電気分解による水素製造が注目されていますが,副生する酸素には付加価値がないこと
が課題です。私たちはこの問題を解決するために,アルコールの電解に着目しました。
アルコール電解では,水素と同時にアルデヒド,エステル,カルボン酸など,化学工業で
有用な酸化生成物が得られます。これにより,クリーンな電力から水素と有用な化合物を
同時に生産できる新しい方法が実現します。この分野はまだ未開拓であり,私たちは電気
化学,触媒化学,反応工学を融合して,新たな物質変換法を開発しています。
講演では,この分野の基礎から私たちの最新の研究成果までを紹介します。
■利用が期待される用途
化学工業,エネルギー産業,製薬業界,農業・食品業界,環境技術,材料科学

第2講演 注目の有機金属構造体(MOF)で拓くハイブリッド素材の未来
その特徴と可能性を解説します
東京電機大学理工学部理工学科 理学系 准教授 小曽根 崇 氏

発表者は金属と有機化合物を連結させた分子骨格構造をもつ化合物(通称:MOF)の合成
研究および、その構造と物性評価をおこなってきた。本発表では、これまでに行ってきた
材料開発の中から、①ガス分子に対する吸着材料開発、②熱や光、ガス吸着などの外部刺
激によるセンサー材料開発などについて紹介する。MOFは金属イオンと有機分子を同時に
組み込んだ分子であるため、有機物・無機物単独では発現しない独自の物性開発が可能で
ある。加えてシリカゲルや活性炭などのような吸着材料とは異なり、分子レベルで設計し
たナノ細孔材料(ガス分離等への応用)を作れる。
■利用が期待される用途
ガス分離・水素貯蔵材料(再生可能エネルギー関連)・ガスセンサー・顔料・塗料

第3講演 腐敗臭も可視化!アンモニアなどいろいろなガスを色で検出
東京電機大学理工学部理工学科 理学系 准教授 足立 直也 氏

イオン液体を用いてアンモニアガスを色調の変化から目視で検出できる高感度ガスセンサ
を開発しました。このイオン液体は、アンモニアガスに触れると黄色から青色へと瞬時に
変化します。このイオン液体は紙、布、プラスチックなど様々な媒体へ塗布できるため、
利用目的に併せたガスセンサを作成できます。そのため、新世代のアンモニアガスセンサ
への応用が期待できます。また、酸,アルデヒド等の他の化学物質の検出も可能なガスセン
サについてもご紹介いたします。
■利用が期待される用途
①目視型のガスセンサ・アンモニアガス、酸性ガスなどを目視でのモニタリング
②エネルギー・食品・環境・医療・農業

第4講演 偽造防止やトレーサービリティを実現できるプラズモニック
・ナノタグ
東洋大学理工学部電気電子情報工学科 教 授 山口 明啓 氏

私たちの研究室では、ナノ構造体に光を当てると特異な応答を示すプラズモニックな性質
を制御したり、その機構解明を行いつつ、応用研究などへ展開しています。一つは、流通
がグローバルになることで偽造品被害が拡大しています。その偽造品を抑制し、安全安心
な流通管理や情報管理を目指すタグとそのシステムについての研究開発を行っています。
このタグの素になるナノ構造体は分子を検出するためのセンサーにも展開ができ、そのセ
ンサーを組み込んだシステム展開を行っています。情報セキュリティや物流管理、工学応
用など様々な分野への発展が期待できます。ご興味を持っていただければ、幸甚です。
■利用が期待される用途
物流分野、情報セキュリティ、化学工学、プロセスモニター、医療分野、食品分野、
創薬分野、環境分析、化学分析、熱制御、光応用など

第5講演 事前の穴開け加工が不要なリベット接合
CFRPと金属との接合~
日本大学理工学部機械工学科   上田 政人 氏

ドリル加工などの事前の穴あけ処理が不要で、かつ瞬間的に接合が可能な自己穿孔リベッ
トを紹介いたします。軽量かつ高強度なCFRPには、損傷が生じやすい欠点がありますが、
本技術はこのようなCFRPにも適用可能な接合法です。CFRPとCFRPとの接合だけでなく、
CFRPと鉄板との接合も可能です。接着をメインにする場合の仮固定用にも使用できます。
このリベットのための接合装置(リベッター)はロボットアームに搭載でき、生産ライン
への組み込みも可能です。
■利用が期待される用途
自動車及び自動車部品.CFRPを使用している分野.機械部品製造分野全般

第6講演 酸化物材料の熱膨張挙動の制御
-マイナスからプラスおよびゼロ膨張を目指して-
日本大学文理学部物理学科   橋本 拓也 氏

材料の熱膨張挙動の制御は光学素子の精密な位置決め、構造材料の機械的安定性の確保な
どに必須の技術です。特に温度により膨張・収縮しない「ゼロ膨張材料」には広範な用途
が期待できます。講演者は(1)熱膨張酸化物と熱収縮酸化物との複合化による熱膨張挙
動の制御・ゼロ膨張材料の開発(2)カチオン部分置換による低熱膨張相の安定な温度範
囲の拡大を実現してきました。また(3)異方的な熱膨張を示す酸化物とガラス相との複
合化による、低熱膨張材料の合成にも成功しました。本講演では以上の3つのトピックス
を紹介するが、特に(3)について複合化により、低コストで熱膨張挙動制御だけではな
く機械的強度の改善にも成功した例を紹介します。
■利用が期待される用途
熱膨張が問題となっている業界。特に(1)光を用いてデバイスを作成している半導体業
界(2)コネクターの接続などが問題となっている光通信業界(3)熱膨張による応力発
生が問題となっている機械・建設業界を想定している。

第7講演 食品添加物からつくる環境負荷の低い新規腐食抑制剤
日本原子力研究開発機構
原子力科学研究所 原子力基礎工学研究センター
防食材料技術開発グループ 研究員 大谷 恭平 氏

乳酸アルミニウムおよびモリブデン酸ナトリウムからなる排水基準がなく環境負荷の低い
中性淡水中の炭素鋼の腐食を抑制する腐食抑制剤。既存の腐食抑制剤は亜鉛などの環境負
荷が高く排水基準の厳しい薬品が使用されているが、本技術は食品添加物に使われるほど
毒性の低い乳酸アルミニウムを使用することでそのような点をクリアした腐食抑制剤を開
発しました。
■利用が期待される用途
①工場やプラントにおける循環系の防錆 ②冷暖房システムにおける防錆

■申込方法
受講を希望される方は、どちらの方法で申込をお願いします。
受講申込をされた方には、講演を視聴できるURLを開催日までに配信します。
方法1 Googleフォームに受講内容を記載頂きまして事務局に申込ください👇
第1回産学連携技術シーズ発表会(受講申込書)【Googleフォーム版)
方法2 募集パンフレットに受講内容を記載頂きまして事務局申込ください👇
    送信先のメールアドレス sangaku@saitama-j.or.jp
第1回産学連携技術シーズ発表会【材料・化学分野】(受講申込書)

 

【シーズ発表会事務局】
 公益財団法人 埼玉県産業振興公社
 新産業振興部 産学・知財支援グループ  高 橋
 〒338-0001 埼玉県さいたま市中央区上落合2-3-2 新都心ビジネス交流プラザ3階
 TEL. 048-857-3901  FAX.048-857-3921
 メール sangaku@saitama-j.or.jp