産学連携支援センター埼玉では、大学・研究機関が有する先進的な研究・技術シーズと研究開発型企業が連携し、新たな製品・技術を開発する取り組みとして技術シーズマッチング会を開催します。第2回医療系大学で優れた研究実績を有する埼玉県立大学から産業への実用化等が見込まれる技術シーズを紹介します。大学と連携し、製品開発・技術研究・課題解決を推進したい方は、ぜひ受講ください!
〇令和4年度第2回大学シーズマッチング会in埼玉県立大学【オンライン動画配信】
開催概要
■配信期間
令和4年12月5日(月)~12月16日(金)12日間視聴できます
■受講方法
視聴を希望される方は、受講申込をお願いします。
録画された講演を視聴頂きます。
受講申込をされた方へ視聴用URLをお送りします。
配信期間中はいつでも視聴できます。
■参加費 無 料
■定 員 60名
■概 要
第1講演 PHR(Personal Health Record)を用いたロコモ・フレイル予防
埼玉県立大学保健医療福祉学部共通教育科 准教授 山田 恵子 氏
高齢化率が世界一の日本では、健康寿命の延伸が必須で、要介護とかかわりの深いロコモティブシンドロームやフレイル対策が重要です。日常生活の動きや歩行速度から、ロコモ・フレイル予防に役立つ身体機能項目を見つけて、一般の皆様の日々の生活に役立ててもらう研究を進めています。また同時に、身体機能のデータを医療(診察等)につなげられるような仕組みを作る研究を行っています。
産業分野:情報通信業、生活関連サービス等、医療福祉、金融業、その他サービス業等
適用用途:IT関連会社、画像(カメラ、動画等)関連、衣服、老人ホーム、保険会社等
第2講演 地域でケアを担う職種の人材育成とそれに伴うサービス提供の提案
埼玉県立大学保健医療福祉学部看護学科 教授 林 裕栄 氏
地域で働く看護職(訪問看護師・特養などの施設看護師)や介護職など多様なケアラー(外国人材や一般住民含む)がやりがいと達成感、誇りをもって、活き活きと働き続けられる環境づくりを提供するために、①教育体系の構築、②安心・安全なケア体制づくり(カスタマーハラスメント対策を含む)、③多様な人材の活用、④福祉機器・用具の活用によるケア負担の軽減などをもとに安心してケアが提供できる環境の確保を目指して研究しています。これにより療養者とその家族が安心安全なケアを受けることができることを願っています。
産業分野:医療福祉、介護機器、外国人材、教育、学習
適用用途:人材派遣、シルバー人材、外国人材、教育研修、経営管理、コンサルディング、情報サービス
第3講演 膝関節疾患の発症と運動療法の効果検証
埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科 教授 金村 尚彦 氏
変形性膝関節症は、関節軟骨の磨耗などの病理学的変化と疾患の進行として肥満、膝関節不安定性などがリスク要因として挙げられます。変形性膝関症に対し、生体力学においては、過度なメカニカルストレスの蓄積と身体活動における質的変化や関節軟骨の破壊プロセスを探索しています。また、運動により関節軟骨の保護が可能であるのかなど、これまでの研究成果を紹介します。
産業分野:ヘルスケア
適用用途:運動解析
第4講演 高齢者の動きの巧みさを生みだす体操と計測技術
埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科 准教授 小栢 進也 氏
状況に合わせて自在に体を動かすには無駄な力を抜いて全身を協調させた運動が必要です。膝など体の痛みによりこわばった運動から滑らかな運動へと変えるために、高齢者への体操指導や運動意欲向上に向けた啓蒙活動を行っています。さらに、運動中に体の中で生じる、「筋の働き」「関節での力の伝達」「軟骨へのストレス」など外から見えない現象を筋電図・力学動作測定・筋骨格シミュレーションにより可視化し、運動の巧みさを判定する研究を行っています。効果的な運動の開発、機能的な衣服や靴の開発を目指しています。
産業分野:医療、介護、スポーツ、ヘルスケア、ファッション
適用用途:高齢者用靴、サポーター、ウェア、スポーツ・福祉施設、高齢者向け体操指導
第5講演 呼吸筋と胸の動きに着目した評価・トレーニング支援機器開発
(肺機能単体を超える呼吸機能の改善)
埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科 准教授 木戸 聡史 氏
呼吸機能は、高齢者・障害者の持久力向上とスポーツのパフォーマンス向上において、共通の必須要素です。従来の医学的アプローチ(肺機能向上)に加えて、呼吸筋と呼吸運動に対するアプローチにより良質な呼吸が獲得できれば、更なる持久力向上が付加されることで健康寿命延伸に寄与できます。これらの課題に対して、本研究室では呼吸筋・呼吸運動の評価・トレーニング支援を計測機器システム開発とアプリケーション開発の面から実施しており、共同研究開発できる企業とのマッチングを期待しています。
産業分野:ヘルスケア・医療機器・ソフトウェア・研究機器・電気電子機器
適用用途:ヘルスケア・介護予防・スポーツ・リハビリテーション・教育機関(医療)・研究機関
第6講演 障害予防のための新コンセプトによる
靴の中敷き(インソール)の開発
埼玉県立大学保健医療福祉学部理学療法学科 助教 清水 新悟 氏
人間の歩行には、正常な歩行と異常な歩行が存在し、異常な歩行は様々な病気を引き起こす要因となります。この異常歩行は、人間の一番下に存在する足部の動きが関係し、足部の動きが異常だと膝や腰に連鎖して悪い影響を及ぼします。この異常な足部の動きを補正するのに近年、インソールが使用されることが見受けられます。今回は、インソールが自動的に形状を変化し、正常歩行へ導く、全く新しい理論の靴インソールを開発します。
産業分野:スポーツ工学領域、福祉工学領域
適用用途:スポーツメーカー、医療機器メーカー、靴メーカー、ロボット関係企業、義足の足部開発関係企業
第7講演 昼間の活動と夜間睡眠の関係
-子どもから高齢者の睡眠と健康を考える-
埼玉県立大学保健医療福祉学部作業療法学科 教授 久保田 富夫 氏
私たちは、これまでの研究で、在宅高齢者の昼間の活動と夜間の睡眠の関係について研究を行い、日本睡眠学会や日本時間生物学会で発表してきました。高齢者は病気などの影響で、ベッドで過ごす時間が長いことが特徴で夜間睡眠に影響を及ぼす方もいます。さらに、夜間にトイレに起きてしまい、再度眠りにつくのが難しい問題もあります。私はこれまで、「学生はなぜ授業中眠くなるのか」「睡眠の不思議」などの講演や睡眠準備体操の開発などを行い、睡眠と健康の問題に取り組んでおります。
産業分野:健康関連分野(睡眠関連)、健康教育(学校)、高齢者施設などの健康管理領域
適用分野・用途・業界:健康関連用品の開発・性能テストなど、学校・自治体などの学習環境や睡眠時間管理の分野、介護支援業界など
第8講演 デジタルトランスフォーメーション時代における
高齢者への支援プログラム開発
埼玉県立大学保健医療福祉学部社会福祉子ども学科社会福祉学専攻 准教授 小川 孔美 氏
デジタルトランスフォーメーション時代において、多分野が急速にデジタル化され、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる取組が進んでいます。一方で、インターネットやコンピューターを使える人と使えない人との間に生じる情報格差(デジタルデバイド)は着実に進み、多くの高齢者が排除されつつある課題が色濃くなっています。そこで、本研究では、高齢者のデジタルスキル向上のための地域における支援システム開発及び心豊かな楽しい暮らしを営むためのプログラムについて考案、開発することを目的としています。
産業分野:通信機器・音響・映像機器 、コンピュータ・ネットワーク・アプリケーション 、情報サービス・金融・保険・住宅・建物・不動産・福祉・ケア・家具&福祉用具・レジャー・スポーツ・音楽・教育・人材派遣
適用用途・業界:ソフトウエア、サービス・インフラ(フード、ホテル、アミューズメント・レジャー、教育等)、金融、商社、小売
第9講演 電子顕微鏡を用いた細胞診検査法の開発
埼玉県立大学保健医療福祉学部健康開発学科検査技術科学専攻 准教授 矢野 哲也 氏
細胞診検査はパパニコロウ染色標本を光学顕微鏡にて観察し、がんなどの異常細胞を判定する検査です。簡便で安価な検査であり、検診から推定診断まで広く普及しています。しかし、光学顕微鏡での形態学的解析では分からないことも多く、分解能の高い電子顕微鏡を用いた補助的観察によって、より精度の高い検査を行うことを目指し研究しています。
産業分野:医療、生物学的研究
適用用途:電子顕微鏡を用いた細胞診検査判定機器の開発、普及
第10講演 超⾼齢社会に対応する歯ブラシのデザインと
口腔機能向上エクササイズアプリ開発
~積極的な⼝腔保健⾏動啓発戦略~
埼玉県立大学保健医療福祉学部健康開発学科口腔保健学科学専攻 助教 久保田 チエコ 氏
高齢になると身体機能・口腔機能や認知機能の低下が見られ、口腔セルフケアを継続する事は難しくなります。以下、3つの口腔セルフケアを促進・継続させる有効な手段の開発に取り組んでいます。①歯磨きを促すポスター作り②誰もが口腔セルフケアを容易にする口腔ケアグッズのデザイン③口腔機能を保つための、口腔体操エクササイズ(主に嚥下機能向上)のアプリ作成。
活用分野:高齢者・障がい者施設、自宅
産業分野:アプリ作成業界、製造領域、口腔保健領域、介護領域
適用業界:IT業界、口腔衛生用具業界
■申込方法
受講を希望される方は、参加申込Gooleフォームに記載し送信くださるか、
または、受講申込書をメール(sangaku@saitama-j.or.jp)で事務局までお送りください。
受講者に、講演を視聴できるURLを開催日までに配信します。
1 Googleフォームによる申込の場合(こちらから申込ください)👇
第2回大学シーズマッチング会in埼玉県立大学(受講申込書)【Googleフォーム版)
2 メールによる申込の場合(こちらの申込を事務局に送信ください)👇
第2回大学シーズマッチング会in埼玉県立大学(受講申込書)
【シーズ発表会事務局】
公益財団法人 埼玉県産業振興公社【産学連携支援センター埼玉】
新産業振興部 産学・知財支援グループ 高 橋
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