〜フリーランスから、売上を直接収益に反映できる事業主へ〜
代表取締役:改田 健(かいでん たけし)さん
起業概要
起業 | 2016年 |
起業年齢 | 60歳 |
起業資金 | 100万円 |
業務内容 | 振袖撮影会の請負と、アルバム製作・販売 |
所在地 | さいたま市大宮区 |
ホームページ |
略歴
- ~広告系カメラマンとして働く
- 40歳:七五三、振袖のスタジオ撮影をメインに引き受けるようになる
- 50歳:振袖写真撮影のディレクターに就任
- 59歳:(株)振來を起業
- 60歳:高単価での取引を達成
スケジュール
- 月~木:データ修正、アルバム発注、アルバムのチェック
- 金 :撮影会の準備
- 土日 :撮影会
「振袖撮影」を専門にアルバム製作
弊社は振袖撮影とアルバム製作を行う専門の会社です。呉服店が開催している振袖の撮影会を請け負っており、その写真を含めた有料のアルバムを製作・販売しています。振來という社名は、漢字の学者に相談し、振袖の「振」と未来の「来」の字から取りました。この分野では日本でも好成績を獲得していると自負しており、客単価は高水準なのも特徴です。
フリーカメラマンからスタッフを抱える会社へ
元々は広告媒体のフリーカメラマンだったのですが、徐々に制作会社の嘱託として七五三や振袖などのスタジオ撮影を請け負うようになり、50歳頃からは平行して振袖撮影のディレクターとして、着付けから撮影までスタッフ全員の指導も行うようになりました。
そんな折に、ご縁があり、撮影会全般を引き受けることになったのです。元よりデジタルカメラの良さを生かして、さまざまな撮影スタイルに挑戦したい、と思っていたこともあり、スタッフを集めて会社を起こす決断をしました。準備期間がなかったため、春日部にある埼玉県の創業支援施設であるふれあいキューブの創業支援ルームの専門家の方々に相談しながらのスタートとなりました。初めから株式会社にしたのは、この形態の方が銀行から融資を受けやすい、取引先から信用を得やすいなどのメリットがあるとアドバイスを受けたからです。
関係者全員がWIN-WINになる単価の上げ方とは
起業にあたって、まず心掛けたことは販売単価を上げることでした。そのためには自分だけでなくお客様、呉服店、働くスタッフ全員にメリットがなければいけません。
お客様に対しては、30分という撮影時間内にできるだけ多くのポーズを撮影できるように、小道具を円にして並べ、順に撮影していくなどタイムロスを無くすように工夫しました。
呉服店に対しては撮影会にかかる費用は全て弊社で持つようにしました。呉服店は赤字のリスクがなくなるため、撮影会を積極的に行ってくれるようになります。
スタッフのやる気向上で売上もアップ
スタッフに対してはしっかりとした賃金を支払い、質の高い仕事をしてもらうようにしています。近頃は業界全体の賃金が低下していますが、高いモチベーションを持って仕事をしてもらうためには、やはり一定以上の報酬は欠かせません。こうしたことも、自分がフリーの立場だったからこそ、分かることの一つだと思います。また、高い品質の制作物が売上向上にもつながっています。
ありがたいことに、今は請け負っている仕事が多く、次の展開については模索中ですが、これからも「クオリティの高いものを作る」ということをモットーに、商品を提供し続けていきたいですね。
教えて!先輩起業家
続けるためのポイントは?
- 関係者にもメリットのある提案を!
- スタッフのやる気を高めると全体の売上もアップする
- 分からないことは専門家に頼ろう!
(2020年3月掲載)