〜主婦目線を取り入れたリフォームが強み〜
代表取締役:山本 貴恵(やまもと たかえ)さん
起業概要
起業 | 2015年 |
起業年齢 | 50歳 |
起業資金 | 100万円 |
業務内容 | 住宅リフォームの企画・営業 |
所在地 | 春日部市 |
ホームページ | https://www.house-dock.jp |
略歴
- 電気機器メーカーの事務職として働く
- 1992年:結婚を期に退職、専業主婦へ
- 2005〜2006年:インテリアコーディネーター養成講座を受講
- 2011年:リフォーム会社に就職
- 2014年:創業支援ルームの講習会などに参加しながら起業準備を始める
- 2015年:地元の春日部市で起業
一日のスケジュール
- 8:00:顧客への挨拶と作業内容の確認、作業の進捗状況を撮影、簡単な作業補助
- 13:00:他のクライアントとの打ち合わせ、工事現場周辺への挨拶回り
- 18:00:顧客へ進捗状況の説明、翌日の作業内容について報告、現場清掃
- 19:00:事務所へ戻り、事務作業
- 21:00:帰宅
リフレッシュ
家の掃除や映画鑑賞が一番の楽しみ♪
専業主婦時代の資格取得に向けた勉強が大きな財産に
結婚後14年間、家事と子育てに専念してきましたが、心のどこかで「いつか子供は離れていくもの。自分の時間ができたら建築関係でしっかり働きたい」と考えていました。子供が中学生になったのを期に、インテリアコーディネーターの資格の勉強を始めました。夜間の養成学校に通って勉強しました。デザイナーズ家具の知識はもちろん、建築構造や設計、設備に至るまで深い知識を学んだことは、今の仕事に大いに役立っています。
2011年にリフォーム会社に就職し、正社員、フリーの営業職を経て、2014年に再び元のリフォーム会社へ再就職。そこで出会ったお客様との出会いが私の運命を大きく変えることになりました。
事業計画書を作成することで、起業の実現可能性が見えた
当時、上司からは将来的な独立を勧められていたものの、まさか自分が出来るわけがないと思いこんでいました。ところが、ふと独立についてお客様に話したところ、女性起業家支援に力を入れている、ふれあいキューブの創業支援ルームを紹介してくださいました。
実際に連絡を取ってみると親身になって相談に乗ってくださり、その後「NPOウーマノミクスプロジェクトin春日部」の講習会や「女性限定の創業塾(7日間コース)」に参加することに。そこで女性起業家の体験談を聞いたり、事業計画書に具体的な数字を落とし込みました。さらに自分の強みが主婦目線を取り入れたリフォームであることに気付き「これならできるかも!」と起業を決断することができました。
当初心配をしていた夫も、事業計画書を見せることにより金銭面での不安を払しょくしたようで、「やりたいなら良いんじゃない」と応援してくれました。
公的機関が運営する施設への入居も信用につながった
さまざまな方の支援もあって開業準備はとんとん拍子で進み、2015年に法人を設立し起業。弊社は基本的に注文を受けてから住宅用機器を仕入れるので、在庫を抱えるということはありません。資金繰りもお客様から入金があった後に、経費を支払っているので安定しています。創業支援ルームは埼玉県と春日部市が設けた起業支援施設であり、安価で入居することができたため、金銭面での起業のハードルが低くなりました。また公的機関が運営する施設であることから信用にもつながりました。さらに子育てが終わり、仕事に集中できる環境が整ったことも後押しになりました。
現在は、屋根や外壁、水回りや内装など住宅の修理・点検を行っています。開業当初は以前の勤め先からお客様を引き継ぎましたが、今はリフォーム工事を行うお客様の周辺のお宅にあいさつへ伺った際に営業しています。しかし今は共働きの時代。訪ねても不在ということも多いですが、少ないチャンスをものにできるよう、新規開拓に日々努めています。
夢は人を雇い入れ、もっと大きな会社にすること!
この仕事は天候に左右されるのが難しいところです。季節によっては職人の確保が難しくなるなど、経営者として頭を抱えることもしばしばです。今後はこのような問題を解決するために職人を自社で雇い入れ、簡単な作業場を作るなどの環境を整えるほか、営業職の社員を増やすなど、会社を大きくしていきたいと思っています。
教えて!先輩起業家
続けるためのポイントは?
- 「主婦目線を取り入れたリフォーム」など、自分の強みを生かして
- 在庫は持たない、資金繰りで無理をしない
- お客様とのつながりを大切に、リピーターを増やすこと
(2020年2月掲載)