〜個人のつくりてが集まる市民団体を結成〜
代表:塚田 真知子(つかだ まちこ)さん
起業概要
起業 | 2020年 |
起業年齢 | 68歳 |
起業資金 | 0円 |
業務内容 | 市民活動イベントの開催 |
所在地 | さいたま市 |
ホームページ | https://tsukuritenowa.themedia.jp/ |
略歴
- 床検査技師としてさいたま市立病院に勤務
- 60歳で定年後、行政職の専門員として再任用となり、65歳まで女性の自立支援や起業などの業務に従事
- 65歳:婦人服製造・販売の「パユーン」を起業、マルシェなどで活動
- 68歳:マルシェ仲間と一緒に「さいたまつくりての輪」を結成
ウィークリースケジュール(例)
- 1週目:SNSでメンバーと意見交換
- 2週目:マルシェでの出品物を制作
- 3週目:さいたま市、メンバーと打合せ
- 4週目:マルシェ開催準備
公務員退職後、趣味を生かした起業をきっかけに仲間ができる
50代になってから、定年後に不安を感じました。水泳、ゴルフなど新しいことに次々と挑戦しましたが、どれも続きません。若い頃に裁縫が得意だったことを思い出し、洋裁教室に通い始めました。洋裁は自分の世界に没頭でき、自分に合っていたようです。いつの間にか洋服を作るのに夢中になりました。女性の起業を支援する仕事をしていたことから、自分でも洋裁の事業を始めてみようと考えるようになりました。
65歳で公務員の再任用の任期満了後、ハンドメイドのスカートやワンピースのブランド「パユーン」を立ち上げました。駅前で開催されるマルシェなどでこつこつと販売をしました。ネット販売が主流のご時世、なかなか思うようにはいきません。ネットのような非対面のやりとりではなく、人と直接交流しながら販売したいという思いがありました。マルシェでの出店を続けていくうちに、他の出店者と情報共有するようになり、のちに「さいたまつくりての輪」を結成するメンバーたちと出会いました。
コロナ禍で結成したからこその団結
つくりての輪は、つくりて、クリエイターが集まったハンドメイドを中心とするグループです。結成のきっかけは、メンバーが参加していたマルシェの1つがなくなってしまったこと。結成直後から新型コロナウイルスの感染が拡大し、他のマルシェも軒並み中止となりました。そんな状況でも自分たちができることをやろうと、製作したマスクを地域団体と協力して販売したり、はたまた折り紙をして浦和の街を彩ったりして活動を続けてきました。コロナ禍だからこそ、メンバー間の団結が深まりました。メンバー同士の情報共有はSNSで、スピーディーなやりとりをしています。
市民団体だからこそ、自由に楽しい活動の場づくり
つくりての輪の特長は、みんなでワイワイ、楽しく活動できるということ。ハンドメイドの販売は一人親方の世界なので、マルシェの中ではみんながライバルです。でも、つくりての輪では、たとえ売れなくてもみんなで情報交換する。みんなで協力する。他人を真似してもいいんです。みんなでより良いものを作り上げる。「自由に楽しく」が基本方針です。そんな活動の場を作りたかったし、作ることができて幸せです。若い頃には人に託すということができませんでした。今はやりたい人にやりたいことを任せられるようになりました。メンバーのみんながつくりての輪をより良くするためにのびのびと活動しています。
今後の活動拡大に向けて、多くの人との出会いを大切にしたい
コロナ禍でも活動できるのか、コロナが収束しても活動の場はあるのか、不安は山ほどありました。活動の場を広げるため、さいたま市役所へ相談に行きました。現在はさいたま市と一緒に浦和駅東口市民広場でのマルシェ開催に向けて鋭意準備中です。 マルシェでは、つくりての輪以外にも有機農家のグループやスポーツ振興の団体など多くの市民団体が参加します。今後はさらにいろいろな人たちと出会い、つくりての輪の活動の場を広げたいです。私自身も後悔することがないよう「自由に楽しく」生きていきたいです。
教えて!先輩起業家
続けるためのポイントは?
- 活動報告や方針に関するやりとりをSNSで密に行うこと
- 色々なことにチャレンジして活動の場を広げること
- 自由に楽しく活動すること!失敗は成功のもと
(2021年9月掲載)