〜日本中のタンスに眠る帯を美しいバッグにして、もういちど街へ羽ばたかせたい〜
事業の概要
- 日本人である私たちが着物を着る機会が減ったことで、いま日本中の家々のタンスには、たくさんの帯や着物が眠っています。お母様やお祖母様、おば様の美しい着物や帯を大切に保管していたものの、自分では身に着けられないから、と、やむなく処分してしまうケースが増えて、年間51万トン(2022年環境省調べ)と言われる衣類の廃棄量を押し上げている悲しい現実があります。
- 小梅やは、日本中の女性たちの元で大切にされてきた帯をご寄付いただき、美しい帯のバッグやベルト、ポーチに姿を変えて販売しています。地域の優秀なお針子さんが1点1点手作りする帯バッグは、柄はもちろん、帯締めとのマッチングも世界でたったひとつ。美しい帯をタンスの中から街へと、再び解き放っていく活動は、帯バッグのユーザー様だけでなく、帯のご寄付をいただいた方にも大変喜んでいただいています。
- ■この世に1つしかない帯をリメイクしたアイテム
- 『着物は着られないけれど、家族から受け継いだ帯を身につけたいから』と、お手持ちの帯を、バッグにおつくりするセミオーダーが大人気です。ここ最近では、帯バッグを作り終えた後のハギレを活かそうと、ポーチや小銭入れ・名刺入れなどの小物にも力を入れています。気軽に持てるアイテムなので、とても売れ行きがよく、悩みはすぐ売り切れてしまうこと。『ひとつひとつ、唯一無二の魅力を持っている点が、人材育成上のメッセージになる』と、企業が大量にノベルティとして採用してくださったことも、自信につながっています。
創業の経緯・今後の展開
- ■創業への想い
- コロナ禍で「地域で役に立つことを探そう」と思い立ち、「ボランティア資金になれば」と発想したのが「帯バッグづくり」でした。東京向島で芸妓をしていた祖母(102)が暮らす実家には、たくさんの帯が眠っていました。
- 「あの帯で、なにか作ったら、とっても素敵なんじゃないかな?」
- 「でも、自分で着物は着られない!」
- 「だけど、帯の柄がドンと主役になるようなバッグにしたら帯を身にまとうような、素敵なバッグになるんじゃないかな?」
- そのアイデアが、小梅やのはじまりでした。
- ■創業・ベンチャー支援センター埼玉との関わり
- 帯バッグを初めて売り出した2022年の5月から『どうしたら持続可能な取組みになるだろう』と、創業・ベンチャー支援センター埼玉に相談を始めました。起業のことは右も左も分からない私に、親身にアドバイスしていただきました。
- 着物の似合う街・川越にアトリエを構える前は、女性起業支援ルームCOCOオフィスに籍を置かせていただきました。おかげさまで2023年1月に起業し、今でも創業・ベンチャー支援センター埼玉は小梅やにとって、非常に心強い味方であって、迷うときの羅針盤。そして、頼もしい笑顔に再会できる大好きな場所です。
- (埼玉県主催ビジネスコンテスト「SAITAMA Smile Womenピッチ2023」 審査員特別賞・オーディエンス賞 受賞)
- ■今後の展開
- 『今すぐ海外で売りなさい!』ここ最近、そう応援される機会がとても多くなりました。昨年(2023年)、有楽町駅前の大きな骨董市に毎月出店したときも、海外のお客様から、とても大きな反響をいただいたので、今後は海外への販路を拡大したいと思っています。
- 2024年9月には、美しい帯の魅力を世界に発信する活動をスタートしました。台湾での市場調査とニューヨークでのグループ展出品を成功させ、特に来場者が自由に帯バッグをコーディネートできるファッションショーが大好評でした。
- 次なる目標は、帯バッグを世界へ広げる「海外越境EC」の実現です。急成長する海外越境EC市場において、一歩一歩足元を確かめながら、小梅やらしい商品の魅せかたを工夫していきたいです。
(2023年12月掲載)
企業プロフィール
事業所名 | 小梅や |
代表者 | 藤代 瞳子 |
創業年月 | 2023年1月 |
住所 | 埼玉県川越市連雀町16-8 2階 |
URL | https://coumeya.com |
Eメール | koumeyaproject@gmail.com |